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概要 |
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日本では、全人口のうち約10%(約1400万人)が糖尿病におかされていると推測されています(平成10年現在)。
糖尿病には本質的に大別すると、タイプTとUの2つに分けられます。タイプTは、インシュリン依存性糖尿病mellitus(IDDM)で、タイプUは、非インシュリン依存性糖尿病mellitus(NIDDM)です。遺伝的に糖尿病になりやすい民族もあり、アリゾナのピマ族では35%もの人々がこの疾病になっています。
タイプTとは、文字通りインシュリンに依存した治療を行うものです。遺伝とは関係なく、ウィルス感染により膵臓の機能が低下して起こるものです。一方、タイプUは40歳代以上の人に多く見られるもので、遺伝や生活習慣の乱れ、ストレスにより生じるものです。こちらの治療は、もっぱら食事療法や内服薬によって行われます。全糖尿病患者における、タイプTとUの比率は1:9です。
根本的な治療方法は異なりますが、両タイプとも食事制限、適当な運動、効果的な原料、ハーブ、ビタミン、ミネラル、アミノ酸や酵素などのいわゆる健康食品の適度な摂取によっても、ある程度改善することが可能です。特にハーブは、特殊な不健康を改善するのに効果的です。薬草の効果は、完全な「治療」ではなく、体の血糖値を無理なく徐々によい状態にするからです。
では、糖尿病に対して効果のあるハーブ、薬草とはいかなるものでしょうか? 一般的に使われるのがニンニク、ゴールデンシール(注;食薬区分1−a)、トウガラシです。しかし、これらを食して常に一定の効果を得ることができるわけではありません。ある報告では、このハーブを日常的に使っている患者が低血糖状態で「シーソーアクション」がみられたとのことです(この「シーソーアクション」とは、平常ではないが時々、低血糖の症状が起こることを指します)。このように、体に悪影響を及ぼすとも解らないハーブよりも、常に血糖値を下げる作用を持つハーブである方が、糖尿病患者にとって望ましいものであるのは当然です。
全世界で「ハーブ」または「薬草」と呼ばれるものは多々ありますが、上記の条件にもっとも当てはまるものは、インドが原産とされている「ニガウリ」の実であると考えられています。
この植物は、高血糖に悩む人々に対する福音であるでしょう。このように糖尿病が増えてきた現代には、血糖値管理を改善する「ニガウリ」がとても有効であることを認識し、このハーブを有効に使っていこうではありませんか?
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有効成分 |
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ニガウリには、糖尿病に効果のある成分がいくつか発見されています。そのうち、よく研究されている物質として、キャランチンとp-インシュリンが挙げられます。
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キャランチン(Charantin)
キャランチンは、主にニガウリの実をアルコールで抽出したときに得られる物質です。その化学構造は右図に示した通りで、これを精製すると結晶状の粉末になります。
この物質をウサギに与えたところ、血糖値の減少が見られました。この物質には、主に膵臓に作用し、血糖値を下げる膵臓由来のホルモン「インシュリン」の分泌を促すのではないか、と考えられています。科学者の間では、この物質は糖尿病に対して有効と考えられていますが、未だ、これを元にした薬は作られていません。
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p-インシュリン(p-insulin)
v-インシュリン(v-insulin)またはポリペプチドP(Polypeptide
P)とも呼ばれるこの物質は、インシュリンに近い働きを持っています。その構造は、動物の体内で合成されるインシュリンと同様、ニガウリに含まれているp-インシュリンも何十個ものアミノ酸が鎖のようにつながっている形を取っています。この物質は、ニガウリの実だけでなく種子にも多く含まれています。
このp-インシュリンの生理作用は、主なものとして次の2つが挙げられます。
A. 肝臓での糖分(ブドウ糖)の消費
肝臓で糖分を燃焼したり、ブドウ糖をいくつもつなぎ合わせた「グリコーゲン」という物質を合成して、血中の余分な糖分を減少させると考えられています。
B. ブドウ糖合成の阻害
ブドウ糖はエネルギーとして使われる前に、比較的小さな分子に分解されてから使われます。しかしこの分解物が増えすぎると、分解した物から逆の順序をたどってブドウ糖が再合成されます。このp-インシュリンはこの再合成を抑え、出来るだけエネルギーとして消費するように働きかけます。その結果、再合成される糖分は減り、血糖値の上昇を防ぎます。
上記A、Bの作用により血糖値が低下しますが、このp-インシュリンは、動物由来の臨床的に使われているインシュリンが急激に作用することに比べて、比較的緩やかな作用を示します。ある研究では、動物インシュリンが2時間で効果のピークを迎えたのに対して、p-インシュリンは4〜8時間後にピークが来たと報告されています。
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製法 |
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ニガウリ(実)を収穫する
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洗浄
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乾燥
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粉砕
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エタノール水溶液で抽出
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濃縮
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スプレードライで粉末化
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包装
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安全性 |
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副作用に対する報告は、ありません。
古くから世界各地で食品として利用されていることも、その安全性の証明といえます。
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性状と特性 |
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苦味を持つ薄茶色の粉末
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一日の摂取量の目安 |
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当エキスパウダーで、150mgを一回として、一日3回お召し上がりください。
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ニガウリのいろいろ |
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分類:ウリ科ツルレイシ属
学名:Momordica charantia L.
俗名:日本語;ツルレイシ、ニガウリ、ゴーヤ
英語 ;Bitter melon、Balasam Pear
中国語;苦瓜
ニガウリはインドが原産で、中南米や中国、熱帯アジア、日本でも栽培されています。この植物は、黄色い花が咲く1年草のつる植物で、野生種は皺(しわ)の寄った鋭い先端を持つ卵形、栽培種では長方形や円筒形の、キュウリのような実をつけます。
日本へは江戸時代に中国から輸入され、当初は観賞用として用いられてきました。しかし今日、特に九州以南では、主に食用として栽培されています。食用にするのは開花後15〜20日の未熟果で、沖縄料理の一つ「ゴーヤチャンプル」の食材として使われているのはとても有名な話です。
ある地域では、野に生えている実を採り、焼いて塩をつけて食べます。また、畑で栽培されているものを洗い、スライスし、タマネギなどとともにサラダにしたりします。実と同様、葉もビタミンB以外にも、カルシウム、マグネシウム、カリウム、リン、鉄が豊富に含まれており、すばらしい食材です。
このニガウリは様々な民族で、多様な効果を持つ薬草として重宝されてきました。例えばカリブ海地域では、胃酸障害による消化不良、胸焼け、胆汁障害や腹痛を治療するためにニガウリの煎じ薬を飲んでいたそうです。また中国漢方では、解毒、眼病、下痢などの改善に用いられてきました。
近年、このニガウリに注目して、多くの科学者がネズミ、ウサギ、サルなどの動物や人間を対象にして、抗糖尿病効果の研究がなされています。
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ニガウリエキスパウダー規格書 |
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有効成分含有量
Charantin含有量
Bitter principles |
0.5%以上
7.0%以上 |
性状
外観
かさ密度(詰めた状態)
かさ密度(緩めた状態) |
苦みのある茶色の粉末
0.40〜0.60g/ml
0.3g/ml以上 |
可溶性
水に対して
アルコールに対して |
50.0%以上
15.0%以上 |
各種分析
乾燥減量
灰分
重金属
ヒ素
鉛 |
6.0%以下
20.0%以下
20ppm以下
1ppm以下
10ppm以下 |
微生物検査
一般性菌数
真菌数
大腸菌
サルモネラ菌
黄色ブドウ球菌
シュードモナス菌
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10,000cfu/g以下
1,000cfu/g以下
陰性
陰性
陰性
陰性 |
【お願い】
この資料はアルファリンクにて作成しました。転載等を希望される方は、あらかじめ弊社、アルファリンクまでご連絡頂きますよう、よろしくお願い申しあげます。
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