概要

有効成分

1. カフェイン類
   　コーラナッツには、「カフェイン」と「テオブロミン」という植物アルカロイドを含んでいます。カフェインはコーヒーや緑茶のほか、いわゆる健康ドリンクにも含まれいるもので、興奮・覚醒作用があります。コーラナッツに含まれているカフェインは２〜2.5％で、これはコーヒー豆(1.3%)の倍近くあります。
   　最近では、カフェインの他の生理作用も研究されています。カフェインには「体内の貯蔵脂肪を分解する」働きがあるとの報告があります。これは、ダイエット効果が考えられます。また「胃酸の分泌を促進」し、「利尿作用を高める」など、様々な代謝作用との関係が注目されています。
   　なおテオブロミンはカフェインの一種で、カフェインと同等の効果を持っています。その上、血圧を下げる作用もあり、降圧剤として医学的に使われることもあります。
   
2. ポリフェノール類
   　コーラナッツには、アントニアニンなどのポリフェノールが含まれています。これは、活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素はフリーラジカルとも呼ばれ、ガンや老化の原因になると考えられています。ポリフェノールはこれらを防ぐのではないかと、現在注目されている成分です

製法

1. コーラナッツパウダー（抽出無し）
   　コーラナッツを収穫し、乾燥後、粉砕します。ふるいにかけてメッシュサイズを均一にし、包装します。
   
2. コーラナッツエキスパウダー（抽出あり）
   　収穫したコーラナッツを、粉砕後、エタノール水溶液で抽出します。濃縮後、スプレードライ法で乾燥、粉末化し、マルトデキストリンを加えて完成です。

安全性

外観と特性

カフェインを50mg摂取するには
 コーラナッツパウダー：2.5〜5.0ｇ
 コーラナッツエキスパウダー：約500mg

　コーラはアフリカ西部原産で、高さ10ｍ程にもなる常緑高木です。アフリカのナイジェリアからガボンにかけて分布し、ザイール、スーダン、南アフリカ、熱帯アジア、西インド諸島などで栽培されています。栽培方法は種子によって植え付けられ、約４〜５年目で結実します。１年に約1000個の種子が収穫できます。
　もう一つの種のコーラ(学名：Cola nitidda、英名：Bitter Cola）に比べて果実が大きく、長さ15〜20cm、幅６〜10cmになります。果実の色は灰色または緑色です。この中に外の殻よりも比較的白い種子があり、これがコーラナッツと呼ばれています。種子は、かむとカフェインの効果によって興奮と活気を覚えるので、古くからアフリカ人が飲料などに用いてきました。また、インドネシアではコーラナッツを強壮剤として使っているそうです。
　このエキスを利用して、炭酸飲料の代名詞となったコーラが生まれ、西アフリカの主要産物として大規模的に栽培されるようになりました。ただし、現在のコーラはコーラナッツを使っていません。